上品な甘さと優しい塩気。あんこが美しいおせきもち
江戸時代、鳥羽街道沿いの茶屋で「せき女」という娘が旅人に餅を振る舞い旅愁を慰めた。その餅が「おせきもち」と名をとどめ、街道名物として各地からお土産を買いに来る人や城南宮の参拝者に長年愛されている。餡は丹波大納言を使用し、大きな粒で柔らかく色も美しい。よく搗かれた腰の強い餅は白餅とよもぎ餅の2種類を用意。餅の上につぶ餡が和えられた素朴な見た目だが、一口食べればその上品な甘さと優しい塩気に心癒される。
弾力のある餅に、程よく粒が残った餡。あっさりとした甘さながら満足感があり、かつての旅人が疲れを癒やした気持ちがよくわかる。おせきもち6個入り650円
歴史は450年。昔から変わらない製法で作り上げる
歴史は約450年にのぼり、店主は現在18代目。作り方は昔からずっと変わらないという。餡も餅も自家製で、保存料無添加のため賞味期限はその日限り。キメ細かいこし餡に包まれた美しい名物のおはぎも、ぜひ。