日本とアイルランドを拠点とする40名の作品が集結


『怪談』は、パトリック・ラフカディオ・ハーン(1850-1904)によって1904年に出版されました。「怪談ーラフカディオ・ハーンとの邂逅」展は、この奇妙で幽玄な物語にインスパイアされたアイルランドと日本を拠点とする40名のアーティストの作品を集めた美術展です。『怪談』を現代版画や写真といった媒体を通して解釈した作品が一堂に会します。

アイルランドで幼少期を過ごしたハーンは、その語りの伝統を吸収し、米国で若き作家として腕を磨き、その後、日本で数々の代表作を書き上げました。 中でも、『怪談』はハーン文学の集大成ともいうべき最高傑作です。

参加した40人のアーティストは、ハーンの傑作『怪談』に書かれた物語をひとつずつ選び、技巧を凝らした媒体を通して取り組みました。作品で表現された死につきまとう尊さ、恐怖、不可避性には、奇妙で幽玄な物語の数々に熟考した痕跡が刻まれています。

これらの作品はハーンの文学を称えるだけでなく、この刺激的な文化交流を通じて、ハーンによって生み出された日本とアイルランドの文化的な絆を深める役割をも果たしています。

 

ニーヴ・フラナガン / 雪女: 消えていく世界

 

文化の要所である京都で展覧会を開催!


この展覧会はすでに松江市の小泉八雲記念館、焼津小泉八雲記念館で開催されており、長久手文化センター、富山大学ヘルン文庫、東京で竣工予定のアイルランド大使館、そして2025年大阪万博にも巡回する予定です。アイルランドでは5つの会場が計画されており、英国と米国でも開催される予定です。

ハーンは何度か京都を訪れており、その「魅力」について触れています。 彼の著書『仏の畑の落穂』の第三章には、建都1100年記念の年にあたる1895年に、街路、商店、寺院を散策して驚嘆した様子が書かれています。また、ハーンの著作は、「きみ子」、「 衝立の乙女」「、蝿の話」など、多くの作品で京都が舞台となっています。

この展覧会が、文化の要所である京都に創立された権威ある京都芸術大学で開催できることを大変光栄に思います。

 

スティーブン・ローラー / お女中(むじな)

 

参加アーティスト


【アイルランド在住】  
秋野陽子/アルヴァ・バレット/ ヌーラ・クラーク/ニーヴ・フラナガン/リチャード・ゴーマン/リチャート・ローラー/スティーブン・ローラー/シャロン・リー/ ケイト・マクドナー/アリス・マー/エマージーン・マコーマック/ジェームズ・マクレアリー/エド・ミリアーノ/ニール・ネセンズ/ ケルビン・マン/デイビッド・クイン/バーバラ・レイ/ ロバート・ラッセル/アメリア・スタイン/
ドミニク・ターナー

【日本在住】  
波能かなみ/原 陽子/広沢 仁/伊藤 彩/木村真由美/松井智惠/三井田盛一郎/宮嶋結香/宮本承司/O JUN/小川淳子/大杉祥子/齋藤悠紀/ミヒャエル・シュナイダー /スーディ/高橋 梓/高橋 洋/渡邊加奈子/渡部敏哉/湯浅克俊

 

ケイト・マクドナー / ゴーストリー・シェイズ

 

開催概要


日時

2024年5月14日(火)~5月27日(月)
12:00~18:00
入場料 無料
会場

京都芸術大学 人間館1F
ギャルリ・オーブ
最新の情報はこちら 公式WEBサイト:https://kwaidanexhibition.com/

波能かなみ / むじな