手廻しの焙煎機を使って自家焙煎するという珈琲


仁王門「ニューオーモン」での間借り営業を経て、今年4月、白川疎水沿いに実店舗を構えた珈琲の店。手廻しの焙煎機を使って自家焙煎するという珈琲は、常時3種類ほどのシングルオリジンを用意。「産地で先入観をもってもらいたくない」という思いからメニューには「濃いめ」と「かるめ」とのみ記載する。すべて深煎りだが、「濃いめ」はネル、「かるめ」はペーパーと、淹れ方を変えて異なる味わいに。ネルとペーパー、それぞれで湯の落とし方も変えており、写真の「濃いめ(600円)」は湯をゆっくりと落とすことでどっしりとした味わいに。後口はすっきりとして、飲みやすさも兼ね備える。店主が目指すのは「毎日飲んでも飽きない味わい」。他に、ミルクコーヒー(ホット・アイス)、アイスコーヒー、焼菓子を用意。

 

ただシンプルに珈琲を楽しむのに最適の居心地


無垢材を使ったカウンターやベンチ、店主がDIYで塗った壁やコンクリートを割って管が出たままのキッチン床など、作り込みすぎず飾り気はないが静謐な空間は、ただシンプルに珈琲を楽しむのに最適の居心地。店はガラス扉脇に控えめに立て掛けられた木の看板が目印。扉を開ければ半地下へ続く階段があり、店内のむき出しの配管なども相まって、好奇心くすぐる隠れ家っぽさにわくわくする。店内の雰囲気で店主が選曲するレコードを聴きながら、珈琲を存分に堪能するひとときを、ぜひ。